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R4クローバー4号
社会自立を目指して
「見えにくい学齢期の子どもたち」
高等部では、さまざまな見え方の生徒が、個々の社会自立に向けて学習しています。 学校卒業後は、すべての物が見えやすく配慮されているわけではないことを見据えて、自分の力で視覚補助具を使いながら生活できるように日々学習に励んでいます。自立活動や各教科の中で、単眼鏡、ルーペなど、様々な視覚補助具を活用しながら、活動しています。
高等部の生徒は、小中学部時代と比べると、視覚補助具の使用が上手にできて、応用もできるようになっています。教室の教科書や黒板だけではなく、校外の生活場面でも個々の見え方に応じて活用できています。
また、近年は、パソコンやタブレット端末に入れたデジタルデータを学習に活用することも増えました。
「身の回りのことを自分でしたい」、「仕事をがんばりたい」、「一人で暮らしたい」など、自分の夢の実現に向けて学習に励んでいます。
職業自立を目指して
【理療科】
これから就業を目指す低視力の学生の方や、目が見えにくくなり仕事が 続けられなくなった方が目指すことができる資格があります。
本校の理療科では、見えない・見えにくい方があん摩マッサージ指圧師、 はり師、きゅう師(3つの資格を合わせて「あはき師」と称することもあります)の国家資格取得を目指す学科です。実技だけでなく基礎医学やツボ(経穴)などを学び、幅広い知識を身に付けられるように日々学習に励んでいます。
臨床実習では地域の方々への実際の施術を通して、知識や技術を学ぶ教育活動を行っています。肩こりや腰痛、全身の疲れなどで、たくさんの方々においでいただいております。
3年間の修学を経て、あはき師となった卒業生は、治療院(開業)、訪問マッサージ、老人保健施設などで活躍しています。
視覚の障害に応じたQOLを目指して
【高等部専攻科生活情報科】
中途視覚障害者などへの日常生活及び社会生活自立に向けた実践的な学習を行っています。
個々の課題に応じて、視能訓練士や歩行指導員による専門的な支援を行っています。
日常生活
身の回りのこと家事など、日常生活を送る上で必要な知識や技能を身に付けます。
歩行・移動
屋内歩行、屋外歩行、公共交通機関の利用、移動支援の受け方など、安全で安心な歩行を行うための技能を身に付けます。
コミュニケーション
音声パソコン。点字、拡大読書器など、視覚支援機器の活用をすることで、日常生活を送る上で必要な情報を収集する技能を身に付けます。
視覚支援機器の紹介 ~拡大読書器とプレクストーク~
拡大読書器は、見たいもの(文字・画像等)をモニターに写し、拡大して表示する機器で、印刷物の文字などを自分の見え方に合わせることができ、本校でも多くの生徒が活用しています。
モニターの下にあるテーブルに本などを置き、前後左右に動かしながら見たい場所を映して使用します。コントラストを調整したり、文字の大きさを変えたりできます。黒い背景に白文字(左写真)のように色を反転して、教科書を読んだり、書き込んだりして学習しています。
プレクストークは視覚障害者用ポータブルレコーダーです。視覚障害等により、一般的な印刷物を読むことが難しい方々のために開発されたデジタル録音図書(デイジー)を再生したり、機種によっては録音したり、CDを聴くこともできる機器です。目次や索引から目的のページへ移動したり、しおりを付けたりすることもできるので、どこまで読んだのかが分かり便利です。
本校では、機器の操作方法を学び実際に読書をする等、将来の豊かな生活に向けて活用しています。
ご相談のお問い合わせは 秋田県立視覚支援学校 ロービジョン支援センターへご連絡ください。
相談支援担当
銭谷寿・坂本由起子・佐藤友紀子・畠山尚子・落合久貴子・小松和紀
本文はここまで
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