今年度は高等部生対象の3校合同模擬選挙がなかったこと、触察の時間を十分に確保したいこと、早い段階からの主権者教育が求められていることなどから、小学部6年生から高等部普通科生を対象に「かがやき県知事選挙」の模擬投票を実施しました。
立候補者と選挙管理委員は、社会科の教員が担当しました。告示日に合わせてポスターと選挙公報、入場券を掲示・配布し、各授業の中で選挙公報を読む時間等、個々の実態に合わせた学習を行いました。
当日は、投票の前に立会演説会を行い、質疑の時間を設定しました。演説の際に、高等部生は自主的にメモを取りながら聞くなど、これまでの学習の成果が見られました。生徒からは「政策を実施するための財源はどうするのか。」「洋上浮体風力発電とはどのようなものか。」「感染症予防のワクチン接種について具体的に教えてほしい。」「都会から本当に高齢者が来てくれるのか。」といった質問が出され、初めての体験だった中学部3年生も「支援金を出すことは考えていないのか。」という質問を出すことができました。
投票には、県の選挙管理委員会に相談し、出前講座で使用しているBPコートの投票用紙と点字の投票用紙をいただき、秋田市の選挙管理委員会から実際の選挙で使用している記載台と投票箱を借用しました。
投票は、模擬投票の経験がある普通科2年生から行いました。小学部生も児童生徒会役員選挙の経験はあるため、比較的スムーズに行うことができていました。点字投票に関しては担任に介助を依頼していましたが、生徒会役員選挙ではこれまですべて信任投票だったため少し手間取ったようでした。
投票の結果、子育て支援やワクチン接種予約の多様化等を訴えた佐々木候補が当選しました。最後に、今年、有権者になる石橋昴輝さんから「6月に有権者になるので選挙に行きたい。」という、力強い感想が出て、かがやき県知事選挙(模擬選挙)は終了しました。
終了後のアンケートで、投票理由には、「(政)党に入っている候補。党の協力を得られそうだから。」「本当に悩んだが、学校に行くことができない子のことまで考えていた候補に投票した。」「少子高齢社会対策に力を入れているから。」「日本のコロナ対策は、収束しては再拡大の繰り返しだと感じたため、コロナ対策よりも、日本の景気回復を重視し、経済効果が期待できる候補に投票した。」等の回答がありました。
また、「18歳になったら選挙に行きたいと思った。」「模擬投票をする機会がなければ(選挙に)行こうとは思わなかったと思う。実際に体験したことで、安心して行けそうと感じた。」「本物の投票用紙、台、箱を使っての模擬投票だったので、大人になって投票する時、どうしたらよいのかよく分かった。公報や演説を聞くことの大切さも知ることができた。」というような感想がありました。6年生からも「選挙について少しわかったような気がする。」という感想が出され、年齢や学習に幅のある集団での学習でしたが、それぞれの心に一石を投じた時間となりました。
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