「めのがっこうであそぼうちびっこサマースクール2018」
8月1日(水)、0~5歳児と保護者、関係者を対象にちびっこサマースクールを行いました。今年は幼児、保護者合わせて10名の参加者がありました。宮城教育大学名誉教授の猪平眞理先生をお迎えして、保護者との個別面談を実施しました。
今年は「すいすいとっぷん~といであそぼう~」と題して、といを使った水遊びを楽しみました。参加幼児の中にはといに初めて触れる幼児もおり、活動前にといを提示すると、持ち上げてみたり両腕をはめてみたりと、思い思いにといに関わる様子が見られました。
そして、いざ、といを使った水遊びへ!といに流す様々なおもちゃ(道具)の中で、一番の人気はペットボトルでした。といの先から落ちる水をペットボトルで汲んだり、汲んだ水をさらにといに流したり、ペットボトル自体をといに流してみたりと、友達の遊びから刺激を受け、遊びが広がる姿が見られました。夢中になって、黙々と遊ぶ姿が印象的でした。たくさん遊んだ後は、みんなでお弁当を食べて帰りの会をしました。楽しい1日だったね!また遊ぼうね!
保護者学習会では、『かかわる力を育てるために~幼児期に大切にしたいこと~』というテーマで、ロービジョン支援センター乳幼児支援班より話題提供があり、着替えをテーマに、父親グループはズボン、母親グループはTシャツについて、どんな言葉かけや支援が大切か、保護者の経験談を交えながら、参加者全員で具体的に考えを深めていきました。また、幼児期だからこそ大事にしたい体全体を使った遊びについても、日々の家庭生活で積み重ねていけるよう確認することができました。
猪平先生による個別相談では、保護者の子育ての悩みや疑問などに一つ一つ丁寧に答えていただきました。猪平先生と個別にお話できる機会を得られたことを喜ぶ保護者がとても多く、短い時間ではありましたが大きな満足感を得られたようでした。昼食も保護者と猪平先生と一緒に取り、和やかに情報交換をしながら共に時間を過ごすことができました。子ども同士の交流や保護者同士のつながりも強まり、大きな成果が得られた夏の一日となりました。
「第14回サマースクール(7月29日)」
今年度のサマースクールは、小学生を対象とし、低学年グループと高学年グループに分かれ、秋田駅を中心に様々な活動を行いました。
低学年グループは、路線バスの利用体験と公共の施設におけるオリエンテーリングを目的として、秋田駅まで路線バスで移動し、駅周辺で活動を展開しました。オリエンテーリングでは、児童の見え方に応じたイラストを添えて日程を分かりやすく説明することに努めました。また、路線バスの利用の仕方についても1つひとつ手順を追って説明し、体験に結びつくようにしました。整理券や運賃箱の場所の確認だけではなく、バス正面の上部に行き先が表示されていること、乗り口の横にインターホンがついていること、運賃表を単眼鏡で確認しやすい場所に座ることなどを確認しました。
実際の乗車場面では、友達同士で声をかけ合って近づいてくるバスの正面表示板を見つけて行き先を確認したり、座席につくとすぐに運賃や手帳を用意したりするなど、主体的な様子がみられました。秋田駅周辺のオリエンテーリングでは、ミッションカードのヒントを手がかりに、フォンテ秋田からALVE の自然科学館まで、ポイント地点を探して移動しました。暑い一日でしたが、友達と一緒に活動することで、励まし合い、楽しく取り組むことができました。
高学年グループでは、路線バスの利用体験と単眼鏡を使用した秋田駅での活動を行いました。出発前のオリエンテーションでは、活動日程やミッションの内容を確認しました。路線バスを利用するときに必要な物や秋田駅東口までのバス料金などをしっかりと把握し、準備万端で出発しました。遊学舎前のバス停にバスが近づいてくると、自分から単眼鏡を使って行き先を確かめる様子がみられました。
昼食後は、秋田駅東口に移動し「単眼鏡ミッション」を行いました。「時刻表編・路線図編・発車標編」の3つのミッションの3本勝負を行い、どちらが早く答えを見つけられるか教師と競争しました。接戦になったミッションもありましたが、児童は手がかりから答えをすばやく見つけ、3戦とも勝利しました。
「竿燈ミッション」では、アゴラ広場で竿燈をあげている様子をを見学したりお囃子に合わせて太鼓を打ったりしました。竿燈の種類を知り、それぞれの技を近くで見ることができ、竿燈の雰囲気を味わうことができました。両グループともに、今までの学習を生かしてミッションを達成し、有意義な1日となりました。
保護者の方に対しては、「見えない・見えにくい子どもへの“伝え方”」と題した学習会を行いました。午前は写真の情報やひも結びの伝え方について考える活動を、午後は初めて訪れる場所などの“空間”の説明について、職員の体験談を交えた協議を行いました。保護者の方からは、「伝えることの大切さと難しさを実感した」「子どものことを深く考えるきっかけになった」などの感想が寄せられ、見えない・見えにくい子どもを支援する大人の心がけについて共通理解できた学習会となりました。