図書だより No.3 平成30年7月12日
秋田県立視覚支援学校
図書委員会発行
夏休み、思い出の一冊との出会いを!
今年で64回目となる「青少年読書感想文全国コンクール」。今年も課題図書の部門では、小学校(低・中・高)・中学校・高等学校の課題図書、計18冊が紹介されました。毎年、それらの本の点字印刷したものや点訳データを、全国の学校に無料で送ってくださるのが、徳島県のボランティア団体「点訳 燦(さん)の会」の皆さんです。今年も小学校(低・中・高)11タイトル分の点字印刷と、課題図書すべての点訳データをいただきました。本校の図書ボランティアさんのご協力を得て、いただいた点字印刷は製本しましたので、ご活用ください。
活字版の課題図書については、18冊中、11冊を購入してもらうことができました。(※後の一覧参照)ぜひ、手に取ってごらんください。「何を読めばいいか分からない」そんな方には、取りあえず図書室をのぞいてみることをおすすめします。
夏休み、思い出の一冊とのすてきな出会いがありますように!
購入した課題図書の中から3冊、紹介します
・小学校低学年の部より
『きみ、なにがすき?』
はせがわ さとみ 作 (あかね書房)
ともだちのために、なにかしてあげたいと思ったことはありますか?このお話のあなぐまも、庭でともだちの好きなものをつくって喜ばせたいと考えます。けれども思いついたものはみんな十分持っているものばかりで……。心あたたまるやさしいお話です。
・小学校中学年の部より
『森のおくから:むかしカナダであったほんとうのはなし』
レベッカ・ボンド 作 (ゴブリン書房)
いまから100年ほど前に、カナダでほんとうにあった話です。ある暑い夏におきた、おそろしい山火事。人間も、動物も、必死に生きのびようとしたその時、思いもよらないことが起こったのです。
・小学校高学年の部より
『クニマスは生きていた!』
池田 まき子 著(汐文社)
田沢湖には、かつてクニマスという魚がいましたが、治水(ちすい)事業の影響で絶滅(ぜつめつ)してしまいます。最後のクニマス漁師(りょうし)・久(きゅう)兵衛(べえ)さんは絶望(ぜつぼう)に打ちひしがれますが、あるとき卵が全国各地の湖に移植(いしょく)されていたことを知り・・・。
【以下の課題図書8冊も入りました!】どうぞ、ご利用ください!
小学校(低)「なずずこのっぺ?」カーソン・エリス、フレーベル館
小学校(中)「最後のオオカミ」マイケル・モーパーゴ、文研出版
「すごいね!みんなの通学路」ローズマリ・マカーニー、西村書店
小学校(高)「奮闘(ふんとう)するたすく」まはら 三(み)桃(と)、講談社
「こんぴら狗(いぬ)」今井 恭子、くもん出版
「ぼくとベルさん:友だちは発明王」フィリップ・ロイ、PHP研究所
中学校 「千年の田んぼ:国境の島に、古代の謎(なぞ)をおいかけて」石井里津子
高等学校 「いのちは贈りもの:ホロコーストを生きのびて」フランシーヌ・クリストフ
図書委員による今月のおすすめの本
専攻科保健理療科2年 W・Mさんからのおすすめの本です!
「しゃばけ」
畠中(はたけなか) 恵(めぐみ)(著) 新潮社
畠中恵さんの短編シリーズものです。
舞台は江戸。身体がめっぽう弱い廻船(かいせん)問屋のおぼっちゃまの
若だんなと、若だんながとても大好きな妖(あやかし)達が協力して
謎(なぞ)を解決する時代ものファンタジー。単行本は、シリーズ累(るい)計(けい)800万部を超える。ラジオドラマ化され、2002年、2004年には、NHK-FMで放送されました。
笑えて、ほっこりする本です。
※【しゃばけ】とは、「娑婆(しゃば)気(け)」。「世間(せけん)の名誉(めいよ)や欲にとらわれる心」のようです。