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図書だより4号(9月21日)

図書だより 平成29年9月21日 秋田県立視覚支援学校 図書委員会発行 No.4


        秋の夜長に何をする?        
 2学期がスタートして3週間余り、朝夕の寒暖差や日暮れの早さに“秋”を感じる頃となりました。やはり日没が早まると、夜ゆっくりした時間がもてますね。
 「秋の夜長に何をする?」ちょっと、本をめくってみませんか?

 

  おかし   金子 みすず
いたずらに一つかくした
弟のおかし。
たべるもんかと思ってて、
たべてしまった、
1つのおかし。
かあさんが二つッていったら、
どうしよう。

おいてみて
とってみてまたおいてみて、
それでも弟が来ないから、
たべてしまった、
二つめのおかし。

にがいおかし、
かなしいおかし。

【金子 みすず】 1903年(明治36年)山口県生まれ。早くから詩の才能を開花させたが、26歳でこの世を去る。没後1980年代に全集が出版され、注目を集めた。代表作に「わたしと小鳥とすずと」「大漁」などがある。

 

     図書委員会 10/14 秋盲祭のお知らせ     
   ~子ども向け 読み聞かせ~ 
  今年度は、図書委員数名による大型絵本などの読み聞かせを企画しています。 
 時間は13:10~13:30、場所はあんま室です。どうぞお越しください!
  ~図書委員会 壁新聞~ 
 今年度の壁新聞の内容は、

①本の売れ筋ランキング、

②おすすめの本の紹介(図書だよりより)

③活動の様子 です。 どうぞご覧ください。


     図書委員によるおすすめの本コーナー     
 今月は、専理2年の Hさんです。

 『人生、これからが本番』
 日野原(ひのはら) 重明(しげあき) 著 (日本経済新聞社)
 著者は、明治・大正・昭和・平成と、人生を歩み、今年の7月18日、満105歳で死去されました。この著書は、94歳の時に出版した自叙伝です。
 少年期、病弱な母親のために医師になろうと決意し、京都帝大医学部に進学しました。その後、戦時中は、海軍病院がある戸塚で過ごし終戦を迎えました。駆け出しの医師だった頃、患者が死を感じて言葉を残そうとしている時、救命処置をするよりもそばにいて手を握って話を聞いてあげることこそ、最期の時間を大切にしてあげることではないか、その疑問が半世紀後のホスピスを作りたいということにつながりました。

 59歳(1970年)、よど号ハイジャック事件に遭遇、無事帰還し、「その時から第二の人生が始まった」と著者は話されています。残る人生は神様から与えられたと考えました。地下鉄サリン事件では、多くの被害者を病院に受け入れ、治療を行いました。日本の医療現場における様々な基礎を提言し、また、多くのことを実行しました。

 何歳になっても前向きに人生を過ごすことが大切な事だと感じられる1冊です。

【日野原(ひのはら) 重明(しげあき)】1911年(明治44年)山口県生まれ、医師。日本で最初に人間ドックを開設。終末期医療(ホスピス)の普及や、「成人病」に代わる「生活習慣病」という言葉を提言。医学・看護教育の刷新に尽力した。2001年「行きかた上手」が120万部以上のベストセラーとなった。
 

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