サイトの現在地

前のページへ戻る


ここから本文です

図書だより7号(12月15日)

           図書だより 平成28年12月15日 

           秋田県立視覚支援学校 図書委員会発行 No.7

 いよいよ今年も残すところ、半月となりました。1年、早いものですね。今年は、あなたにとってどんな年でしたか? 
 そして、この一年、どんな本を読んだことが印象に残っていますか? 
 
 夏目漱石没後100年!
 さて、12月9日は夏目漱(なつめそう)石(せき)が亡くなってから100年目の命日です。それもあって、テレビや新聞でも漱石についていろいろ取り上げられています。8日には東京の大学で、漱石のアンドロイド(人間型ロボット)が披露(ひろう)され、孫の夏目房之(ふさの)介(すけ)さんの声で作品の朗読がありました。漱石が「我(わ)が輩(はい)は猫(ねこ)である」を発表したのは、1905年(明治38年)38歳の時で、その後「坊(ぼ)っちゃん」「草枕(くさまくら)」「それから」「こころ」などの作品を生み、1916年(大正5年)49歳で亡くなりました。漱石について語っている二人の方の文章を紹介します。
★「漱石の文体はテンポがいい。さすが落語好きだっただけのことはある。ノリが良くて読みやすい。(中略)文体がふっと柔(やわ)らかくテンポが良くなるときがある。読んでいてすっと心が引き寄せられる」(「声に出して読みたい夏目漱石」斎籐 孝)
★「最初から長編小説ではとっつきにくい、というかたは、ぜひ随想(ずいそう)(注:『文鳥・夢十夜』『硝子(がらす)戸(ど)の中(うち)』)を読んでみてはいかがだろう。そこには、悩み、怒り、笑いながら、家族や友人と過ごした漱石の毎日が、克明(こくめい)に描かれている。それは、『文豪(ごう)』などという偉(えら)そうなものではない、誠実さと卑怯(ひきょう)さをあわせもったどこにでもいる人間の、百年経(た)っても色あせない、かけがえのない日々の記録なのだ」(「百年経ってもそばにいる-夏目漱石のおもしろさ-」三浦しをん)
 冬休み、何か本を読んでみたいですね。では、楽しい冬休みをお過ごしください!
 
 冬休みの本の貸出について  
 ○一度に借りられるのは、1人5冊まで。
 ○貸し出し期間は、冬休みいっぱいです。
 ○学校が開いていれば、いつもと同じように貸し出しができます。
 
★図書委員によるおすすめの本コーナー
  まずは、高普1年のT・Nさんです。
 「ももこの話」 さくらももこ 著 (集英社文庫)
この本にはたくさんのテーマがあります。その中でも印象に残っているのが「お父さんのタバコ」です。
「どんなにカンカンに頭にきていても、シュッと火を付けて口にくわえたとたんホッとする」という言葉から、お父さんが本当にタバコが好きだという気持ちが伝わってきます。ももこさんがお父さんのタバコを吸っているところが好きだという気持ちも伝わってきます。ぜひ、みなさんも読んでみてください。
 「ももこの話」について】小学三年生時代―まる子だったあの頃のつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑った後、ほんわかあったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。 ※図書室に、大活字本あります!

 次は、専保1年のI・Nさんのおすすめの本です。

「かわいい てんとうむし」 文:メラニー・ガース
             絵:ローラ・ハリスカ・ベイス (大日本絵画)
 この本は、子ども向けの「あなあきしかけ絵本」です。主人公は、十匹のかわいいてんとうむし。本の表紙にあけられた十個の穴(あな)のまん中に、一匹ずつ、まあるい背中でご登場です。そこへ、ちょうちょや、ことりや、あひるや、かえるなどがやってくると、そのたびに・・・・。
さあ、たいへん。ふしぎなことに、てんとうむしが一匹、また一匹と消えていってしまうのです。いったいどこへいったのでしょう・・・・。
どうぞご安心ください。ラストは、ちゃんと十匹そろってハッピーエンド!!
素朴(そぼく)なストーリーが、忘れていた遠い昔のなつかしい童心(どうしん)をよびおこしてくれる、そんな楽しい絵本です。


 

本文はここまで

このページの先頭へ戻る