3月8日(金)卒業式が行われました。
小学部児童6名、中学部生徒9名、高等部生徒13名の卒業生が卒業証書を受け取りました。大日向校長は「ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。秋田きらり支援学校が開校してから3年たちました。今年1年間の様々な学習や行事を通してみなさんのがんばりで大きな飛躍をしました。小・中学部のみなさんは4月から新しい目標を決めてがんばってください。高等部のみなさんは社会人として新しく出発します。期待と不安があると思いますが,友達と力を合わせて夢に向かって歩んでください」と式辞を述べました。卒業生を代表して高等部3年生の生徒が答辞を述べました。以下、長文ですが紹介させていただきます。
答 辞
明るく暖かい、春の日差しが、僕たちの教室にも差し込み、かがやきの丘にも雪解けの気配が感じられます。卒業証書が、校長先生から僕たちに、しっかりと渡されました。いよいよ旅立ちの日です。
入学した時は、初めて親元から離れ、何をがんばったらいいのか分からず、不安でいっぱいでした。しかし、この三年間でつらいこと、楽しいこと、頑張ったことをたくさん経験し、それら一つ一つが、僕を成長させてくれたのだと思います。
楽しかった思い出は修学旅行です。秋田と関西の文化の違いに驚きました。生まれて初めてのジェットコースター、天龍寺での説法や座禅など、学級のみんなと貴重な体験をすることができました。みんなで食べた、たこ焼きの味を忘れません。
僕の一番の思い出は生徒会活動です。生徒会長として、あいさつや司会をする場面がたくさんありました。初めは戸惑いましたが、今では急な仕事もできるようになりました。仲間と協力する大切さも学びました。
現場実習には6回行きました。初めは、なぜ実習をするのか分かりませんでしたが、3年生になってやっと分かりました。仕事をとおして、誰かの役に立つためです。誰かの役に立っているんだと思いながら、仕事をしたいです。
3年生の夏には、美術展で受賞した絵画作品が、全国高等学校総合文化祭に出品され、初めて富山県に行きました。全国から集まった高校生と交流したり、画家の木下晋先生の講演会や美術展を見たりして、とても刺激を受けました。卒業してからも絵を続けたいです。
僕は、後輩の皆さんに伝えたいことがあります。続けることの大切さです。どんなことでも一生懸命続ければ、上手くなり楽しくなります。そしてそれが、きっと評価されるときがきます。あきらめずにやれば、必ず夢が叶う。何回も挑戦してください。
僕たちは、たくさんの方々に支えられて学校生活を送ってきました。仲間や先生方をはじめ、医療療育センターの皆さん、医療的ケアの看護師さん、スクールバスの技師さん。皆さんのおかげで、僕たちは成長することができました。そして、毎日送迎してくれたり、いらいらした気持ちをぶつけたときも受け入れてくれたり、病気のときに看病してくれたり、たくさんの愛情を注いでくれた家族に、感謝の気持ちで一杯です。
「花は咲く」は、学習発表会で将来を語り合い、歌った、思い出の曲です。これからそれぞれの進路に向けて花を咲かせる僕たちを見守ってください。
卒業生のみなさんの飛躍を願っています。ご卒業おめでとうございます。
また,同日、午後1時より本校の正面玄関前において秋田きらり支援学校高等部入学選考の合格者が発表されました。貼り出された受検番号を確認し、担任や友達と一緒に合格を喜ぶ姿が見られました。
合格した2名の生徒にインタビューすると「すごくうれしいです。勉強した甲斐がありました。高等部では現場実習をがんばりたいです」「合格して良かったです。数学の勉強をがんばりたいです」と話してくれました。
合格したみなさん、おめでとうございます。
秋田きらり支援学校の入学式は4月8日(月)に行われます。