3月9日(水),秋田きらり支援学校の初めての卒業式が行われました。
小学部児童5名、中学部生徒8名、高等部生徒15名の卒業生が卒業証書を受け取りました。
宮澤校長は「たくさんの人が卒業生のみなさんを見守ってくれています。支えてくれるたくさんの人への感謝の気持ちを忘れず,自信をもってこれからの第一歩を進んで下さい」と式辞を述べました。卒業生を代表して高等部3年の柴田翔太さんが答辞を述べました。以下,長文ですが紹介させていただきます。
答 辞
厳しい寒さの中にも少しずつ春の日差しを感じられるようになりました。
ここ、秋田きらり支援学校にも暖かい光が差し込んできました。
この光に見守られながら、私たちも今旅立とうとしています。
高校3年間を振り返ってみると、家族や先生方、センターの方々などたくさんの人たちにお世話になったことを思い出します。入学したころの私は、何をするにも周りの人たちが何とかしてくれるだろうと思い、自分からは何も行動せず、何とかなると思いながら生活していました。
しかし入学してから半年、私は初めて自分で行動することの大切さを知りました。それは、私が入学した勝平養護学校では、一人一人が自分に甘えず、自分のやれることに全力で取り組んでいたからです。その姿を見たとき、これまでの自分を恥ずかしいと思いました。このことをきっかけに、私も人に甘えず自分で行動していこうと決めました。
そしてそれから今日まで、周りから見ると十分とは言えなかったと思いますが、自分なりに考え、行動してきました。時には、わがままを言い、周りの人たちには非常に迷惑をかけたことと思います。
しかし私がここまで変わることができたのは、今まで私を支えてくださった皆さんのおかげです。辛いとき、いつも相談にのってくれた友達、いつも優しく、時には厳しく導いてくださった先生方、家族同然に包んでくださったセンターの職員の方々、そして、この十数年間、どんな時も見守り、支えてくれた家族。たくさんの人たちの温かい気持ちを受け、私はここまで成長することができました。
今まで本当にありがとうございました。
最後に、私から在校生のみなさんに伝えたいことがあります。この学校は、新設されたばかりで、まだ伝統と呼べるものはできていません。そこで在校生のみなさんには、これから先の人たちに引き継いでいけるような伝統をつくっていってほしいと思います。そのためには一人一人が意見を出し合い、協力しあうことが大切です。そうすることで、秋田きらり支援学校の伝統が少しずつできてくると思います。是非みなさん一人一人が協調しあいながら、この秋田きらり支援学校を活気あふれる学校にしていってください。
私たちも、秋田きらり支援学校の第一期生という名に恥じないよう、誇りをもってこれからの道を歩んでいきます。私は、この秋田きらり支援学校が、これからどのように変わっていくのか、とても楽しみに思っています。
みなさん一人一人が、この秋田きらり支援学校で成長し、新たな光をともしていくことを願い、答辞とさせていただきます。皆さん、今まで本当にありがとうございました。
平成23年3月9日 卒業生代表 高等部3年 柴田 翔太
これからの卒業生のみなさんの生活が健康で楽しいものでありますように願っています。
ご卒業おめでとうございました。