菊池 歩
素材はビーズ。
2002年の南青山の個展で話題となったデビュー作品。
その作風は類例がなく「その他」と分類されていたが、「制作者は何処の国の人なのか」「男性なのか女性なのか」「いったいどんな人が作家であるのか」という作家へのイマジネーションへと拡がっていった。「こちらの作品の作家さんはいつ見えますか?」という来場者から質問を受け、「ほどなく」と答える作者の姿があったことは、エピソードのひとつとされている。
独特なる魅力・品、そこに宿る物語は単なる神秘・叙情・リリシアリズムなどを超えた本質であり、私たちに、時代に、寄り添っていてくれる。
後に「TONBURI」と題されたこの作品は、作者自身を表しているとさえいわれている。
2002年「TONBURI」にてデビュー。2003年「Universe」の受賞を経て2004年第3回大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ参加決定、そして2006年「こころの花~あの頃へ」開花、代表作の誕生となる。2009年「こころの花~あの頃へ」再びの開花。全国より2万名を超える人が足を運んでいる。2010年には秋田県総合支援エリア・かがやきの丘へ作品を寄贈、単なる品や神秘などという言葉や分類を超えた本質は、時代に寄り添っていてくれる。独特なる彼女の存在はそのものが「アート」なのかもしれない。
主な受賞歴
2002年 弓ヶ浜ビーチバレー大会ベストドレッサー賞(衣装協力)
2003年 第18回国民文化祭環境芸術の祭典
準大賞・国民文化祭実行委員会会長賞(文化庁/山形県)
2003年 Heart Art in HIROSHIMA 2003~第7回エイズチャリティ美術展特別賞
2004年 Heart Art in NAGOYA 2004~第8回エイズチャリティ美術展優秀作品賞
2005年 Heart Art in KOBE 2005~第9回エイズチャリティ美術展特別賞
2006年 Heart Art in TOKYO 2006~第10回エイズチャリティ美術展特別賞
作者の菊池歩さんのホームページもご覧下さい
http://ayuminkikurin.com/