【聴覚障害についての基礎知識】
Q1 聴覚障害とはどんな障害ですか。
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まず、聞こえのしくみを見てみましょう。(図1)は耳の断面図です。音は通常「耳」と呼ばれる耳介で集められ、外耳・中耳・内耳の順で伝わっていきます。内耳では振動が電気信号に変換され、聴神経を通って大脳まで伝えられます。
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〜ワイデックス株式会社「みみから。」より〜
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図からまとめると
- 外耳道から入って来た音(空気の振動)が鼓膜を振るわせる。
- 鼓膜につながっている耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)が振動する。
- 耳小骨の振動が蝸牛内のリンパ液に伝わる。
- リンパ液の振動によって、蝸牛内の有毛細胞が刺激を受け、信号を発信する。
- 発信された信号は聴神経を通って脳に伝わり、音として認識される。
外耳道がふさがるとか、鼓膜に穴が開く、中耳に水がたまる、耳小骨の動きが悪くなるなどの外耳、中耳の障害を伝音性難聴といい、内耳より奥に障害がある場合を感音性難聴といいます。
- 伝音性難聴
- 外耳から中耳までの伝音系の部位に障害があるので、多くは医学的に治療が可能です。また、補聴器等で音を増幅することで、音を判別できるようになることが多いです。
- 感音性難聴
- 内耳以降に障害があるために、一般的に医学的な治療は困難で、伝音系の難聴とは区別されます。音の聞き分けが困難なことが多く、補聴器等で音を増幅しても明瞭に聞こえるわけではありません。聞こえ方は障害の程度や状況にもよって様々ですが、軽度〜中等度の障害の人でも子音の聞き間違い、母音の混同が起こります。
- 混合性難聴
- 伝音性難聴と感音性難聴とが混在しているもので、実際にはこのタイプの難聴は少なくありません。補聴器が役立つ場合が多いです。
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